意外と知らない?世界の看護師事情をまとめてみました!

日本の看護師さんのお仕事はよく「3K」と呼ばれています。
きつい、汚い、危険…そういったワードで表現されるほど、看護師という仕事はハードで過酷な職業というイメージが強いのが現状です。

また、日本の看護師さんは医師の介助者というポジションが強いですよね。
医師をはじめPTさんOTさんSTさんや薬剤師などが「先生」と呼ばれるのに対して、看護師さんはそう呼ばれないといった違いが顕著に見られます。

では、世界の看護師さんはどうでしょうか?


国にもよりますが、日本よりも圧倒的に看護師の地位が高く、待遇面や給料にも違いが見られます。
今回はそんな世界の看護師事情を様々な視点から比べてみました☆
あなたはどの国の看護師になりたいですか?

 

こんなに違う!?世界で活躍する看護師さんの実態

 

 

日本では完全看護制を敷く医療機関が多く、医師の診療の介助やサポート、日常生活での療養支援などをメインに行います。
また清潔支援、食事介助、移動や移乗、排泄支援など全てを看護師が担当するので、業務内容は多岐に渡ると言えます。
平均年収は300万円~400万円程度と言われています。

では、他国ではどうなっているんでしょうか?

◎アメリカ

アメリカの看護師は「ミニドクター」と呼ばれるほど日本に比べて地位が高く、医師と同等に意見を言ったり権限を持っています。
あらゆる業務において独立した権限を持ち、医師に相談せず自分で判断し患者に対応しすることが可能です。
勤務する病院の所在地や規模などによっても異なりますが、一人あたりの受け持ち患者数は平均4〜5人程度と少なめで、自分の担当以外の仕事をすることはまずありません。
そしてアメリカには、日本の正看護師と同じRegistered Nurse(登録看護師)という職の上に、「NP」と呼ばれる資格があります。

NPは、医師と看護師の中間職と位置づけられており、医師と同じような業務を任されます。
さらにNPは病院を開業することもできると言うんですから、その地位の高さが伺えますよね。

◎イギリス

イギリスの看護制度の基礎を築いたことで知られるナイチンゲール。
近代看護の本場の国と言われるイギリスでは、看護師はどのような位置づけをされているのでしょうか?
諸外国では、仕事よりもプライベートの時間を尊重する風潮があることで有名ですが、それはイギリスの看護師にも該当するようです。
労働組合を中心に、看護師の労働環境の見直しや制度の改善などを積極的に推進しており、労働者が守られているという印象が強いのがイギリス。
待遇面も日本に比べて手厚く、「看護師が病気で欠勤した場合、減給はなし」や「残業代は時給換算1.5倍~2倍を支給」などがあります。
そのため、結婚・出産しても職場復帰する看護師が多く、ワークライフバランスを実現できる職の一つとなっています。

◎中国

看護師不足が非常に深刻化している中国。どの医療機関も人手不足から、看護師一人あたりの業務内容は相当ハードなものになっているようです。
日本で当たり前となっている患者さんの生活介助も、中国では家族が病院に泊まりこんで看護師の代わりに看護を行うというような状況です。
看護師が慢性的に不足している理由として、長時間労働や深夜勤務といった過酷な労働環境や、患者や家族から尊敬されないという地位の低さ、時には患者から暴力をふるわれることもあるのだそう。
病院そのものも中堅ポジションとなる労働力が欠乏しており、経験の少ない若い看護師がほとんどで医療技術の低下も問題になっています。

◎フィリピン

アメリカの看護教育を採用しているフィリピンでは、看護師の技術レベルも高いと言えるでしょう。
また、医師が常駐していない離島や農村部では、地域に住む人々の健康管理を全て担うことになるため、縫合や処方・投薬も行います。
フィリピンの看護師事情は他国と比べると複雑です。日本でもフィリピン人看護師の受け入れが始まっていますが、フィリピンの看護師は海外へ働きに出る人が多いのです。
その理由として、フィリピン国内よりも海外の先進国で働く方が賃金も良く、労働環境も整っていることが挙げられます。
海外で働くことを目指す看護師は年々増加傾向にあります。
そのため、フィリピン国内では看護師不足が叫ばれるだけでなく、それに伴って看護師の質の低下という問題が起こっています。

 

気になる!世界の看護師さんのお給料が知りたい!

 

◎インド

スーパーバイザー:15000ルピーMAX(約30,000円)
一般看護師:10000ルピー~(約20,000円)
准看護師:5~7000ルピー(約1万~14,000円)
物価が安いとはいえ、専門職であるのに安いですよね。
ちなみに医師は100万円程だそう。差が大きいですよね。

インドの看護師さんは皆さんがそうではないと思いますが、対応が雑だったり衛生面に不安のある処置をされることが多いそうです。
給料が安ければ、モチベーションの低下も納得です。

◎アメリカ

アメリカでは看護師のランクがバラけており、どの大学で何を学びどこの病院でどう働くかによって給料はまったく異なってきます。
年収は低くて300万程度、高くて1000万程度と大きな差があります。
欧米各国の中には、正看護師になるために4年制の大学で学位の取得が条件づけられています。

◎カナダ

若くて可愛らしい看護師さんが多いと評判?のカナダ。
カナダでは看護師という職を重んじる風土があり、適正なスケジュール管理のもと、勤務時間が賃金にしっかりと反映されているそうです。
日本のようなサービス残業という概念は一切なく、日勤の場合勤務時間が午前7:30から午後3:30までと決まっていて、それ以上働くことはまずありません。
また、週5日働くと年間で4~6週間のバカンスがもらえるそうです!!

◎オーストラリア

オーストラリアの看護師も労働条件が良く、社会的地位も高く評価されています。
しかしかなり多忙を極めるという話もよく聞きます。
給与は、看護系大学を卒業して年収約500万円程度。
7年目では約700万円程度となっています。
これは勤務する州や医療機関によっても異なってきますが、ボーナスや退職金というものは存在しません。
オーストラリアでは労働条件を良くするために、度々ストライキが起こったりするそうです。

まとめ

世界の看護師事情、いかがでしたか?
国によって全く異なる看護師さんを取り巻く環境に、ただただびっくりさせられますよね。

将来海外で活躍したいと考える看護師さんのお役に少しでも立てられたら幸いです☆

 

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