日々、お仕事や家事・育児、受験勉強などに追われて一息ついたと思えばあっという間に寝る時間…。中には、夜勤や徹夜で作業を行う方も少なくありません。そのまま就寝して、朝起きてみると昨日の疲れや不快感が残った状態でまた一日が始まる…。その繰り返しだといつか体調を崩してしまいますよね。
今回、そんな忙しい毎日を過ごされる方が少しでも快適な目覚めになるよう、快眠に効果的で手軽に買えちゃうオススメの飲み物をいくつかご紹介させていただきます!
快眠とは?睡眠のメカニズムと効果的な栄養素
睡眠が足りないと精神的にイライラしてしまったり、疲れがとれずに病気や怪我につながるなんてことも…。そもそも、なぜ眠るとからだによいのでしょうか。眠っているとき、からだはどのような状態になるのでしょうか。なかなか寝付けないとき、どうしたら眠りにつきやすくなるのでしょうか。
そんな睡眠に関するメカニズムと、より快適な睡眠にオススメの栄養素についてご紹介します。
眠るってどんな状態?睡眠のメカニズムについて
ヒトは眠っているあいだも浅い眠りと深い眠りを繰り返してからだを休ませています。眠っているのに筋肉や眼球が動いていたり脳が活発に働いている眠りの浅い状態を『レム睡眠』といい、逆に脳が休息状態に入り眼球が動かないほどぐっすり休んでいる状態を『ノンレム睡眠』といいます。
個人差はありますが、レム睡眠から徐々にノンレム睡眠に切り替わり、その後約90分間隔で交互にそのサイクルを繰り返します。4回のサイクル=約6時間が適性な睡眠時間といわれてますが、脳にとっては眠り始めてからの最初の約3時間が休息時間とされていて、なかには3時間でしっかり休めたと感じる方もいるようです。
ですが、あくまでそれは「脳にとっての」必要最低限の睡眠時間なので、からだをじゅうぶん休ませるためにも適度な睡眠時間を見つけましょう。
「眠りたくてもなかなか寝付けない。限られた時間でより効果的な睡眠をとりたい。」そんな方は、睡眠に効果的な栄養素を摂り入れてみませんか?
快眠するために摂取したい栄養素とは?
■トリプトファン
快適な睡眠につながる代表的な栄養素『トリプトファン』は必須アミノ酸の一つです。
摂取することによって、神経伝達物質の一つ『セロトニン』が分泌されます。セロトニンには、神経を落ち着かせて自律神経のバランスを整えようとする働きがあり、そんなセロトニンを作るうえで必須となるトリプトファンは、たんぱく質の多い食品ほど多く含まれています。たとえば、大豆やナッツなどの豆類以外にも肉類や乳製品にも含まれています。
■ギャバ
天然アミノ酸の一つに含まれるγ‐アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)通称GABA(ギャバ)は、脳の神経伝達物質の一つでストレスを和らげたり興奮を落ち着かせる抗ストレス作用があります。
ギャバが含まれる食材は、トマト、カボチャ、みかん、メロンなどの野菜や果物が一般的ですが、なかでも発芽玄米には、白米の約10倍にあたる量のギャバが含まれています。ギャバが不足してしまうと興奮を抑えることができなくなり、精神的な緊張感が続きストレスを感じやすくなるとされています。
快眠をサポート!手軽に飲める飲み物3選
「トリプトファンやギャバを積極的に摂り入れたいけど、お料理は苦手…。」
「普段忙しいので、手軽に摂取できるものがいい…。」そんな方に、スーパーやコンビニで気軽に購入できて簡単に作れるオススメドリンクを3つご紹介します!
【 ホットミルク 】
牛乳は、上記でもご紹介した必須アミノ酸の一つ『トリプトファン』が多く含まれているほか『オピオイドペプチド』や『カルシウム』といった栄養素も入っている優れものです。牛乳に含まれるたんぱく質が消化されることによってできる『オピオイドペプチド』は神経鎮静の作用があり、さらに『カルシウム』を摂取することで交感神経の働きを抑え、内臓の動きをコントロールし体内環境を整えます。
また、牛乳をあたためて飲むことによってカラダ全体の体温が上昇し、自然に眠りにつきやすくなるとされています。
【 トマト酢】
お酢には疲労回復、高血圧抑制、血中の脂質低下や便秘の改善など、さまざまな効果があるといわれています。ギャバを多く含むトマトと一緒に摂ることでストレスを和らげるほか、ダイエットにも効果的です。
トマト酢は市販で販売されていたり、トマトとお酢でイチから作るといった方法もありますが、なかには「お店にトマト酢が置いてない…。ミキサーで作るのは面倒!」といった方もいらっしゃいますよね?そんな方には、150mlのトマトジュースに大さじ1杯のお酢を加えて簡単にトマト酢を作ることができます!飲み方は『トマト酢+蜂蜜+炭酸水』の組み合わせがオススメ!蜂蜜の甘みと炭酸水ののどごしでトマトやお酢の酸味が苦手な方にも飲みやすくなりますよ♪
【豆乳飲料】
(参照:キッコーマン株式会社)
豆乳には牛乳と同じく『トリプトファン』が多く含まれています。豆乳飲料は各メーカーがさまざまな商品を発売していますが、特にオススメなのが『キッコーマンの豆乳シリーズ』です。味のバリエーションが豊富でその数なんと約30種類超え!豆乳そのままの味が苦手な人や同じものに飽きてしまったら、別の味を飲み比べてみたりして楽しく続けられるのもこの商品ならではです。
シリアルと一緒に食べたり、蜂蜜を混ぜてあたためて飲んでもおいしいですよ♪自分に合った飲み方に調整でき、コンビニやスーパーでも販売されているのでお手軽に手に入る大人気商品です。
NG!!快眠を目指すなら避けるべき飲み物!
■カフェイン類
コーヒーや緑茶に含まれるカフェインは、脳の神経を覚醒・興奮させてしまう作用があります。その効果は人によって異なり、飲んでもぐっすり眠れる人もいれば少し飲んだだけで眠れなくなる人など耐性はさまざまです。なかには飲むとリラックスできるので食後や寝る前のテレビ鑑賞、読書のお供に欠かせないといった方も…。
しかし、カフェインが体内で分解されるのは約8時間以上かかるとされているので、普段から寝付けない方や眠りの浅い方はカフェインを避けてみてはいかがでしょうか?どうしても飲みたい場合はノンカフェインのものを摂り入れてみましょう。
■アルコール類
頑張ってお仕事を終わらせて帰宅した後、「今日もお疲れ様」の意味を込めて晩酌をする幸せの瞬間。アルコールは飲むと気分が和らぎ、その心地よい感覚につい飲んでしまいますよね。そのまま眠りについてしまう方も少なくないのではないでしょうか?
しかし、飲酒は睡眠に悪影響をあたえてしまう飲み物といわれています。
体内のアルコールを分解するために、寝ているあいだも臓器は活発に働いています。そのため、からだは休まることができずノンレム睡眠が減少してしまい、結果朝起きても疲れがとれていないと感じてしまうのです。疲れが残ったまま一日を過ごし、また飲んで寝る。悪循環となってしまうので、お酒を飲みたい方はなるべく就寝する4時間前までに飲んでおくのがベストです!
飲み物+快眠ストレッチで睡眠の質を高めよう!
快適な睡眠のためには必要な栄養素を摂り入れることのほかに、適度な疲労とストレスを軽減させることも重要です。理想は有酸素運動や筋力トレーニングで疲れにくいからだづくりを目指すことですが、普段から忙しくあまり時間がとれない方が毎日運動を行うのは難しいですよね…。そんな方には、ストレッチがオススメです!柔軟性を高めることで筋肉の緊張状態をほぐし、さらに心身の鎮静状態に導く副交感神経を働かせることでリラクゼーションの効果もありますよ♪
そこで、日々忙しく過ごしている方でも作業の合間にできる簡単なストレッチをご紹介します。
≪首まわりのストレッチ≫
■首回りの血行を促進し頭から肩の疲れをとります。
①起きた状態、または腰かけた状態で肩を上げ下げしましょう。
②両手は軽く握り、腕は斜め後ろを意識します。
③ゆっくり深呼吸を繰り返し、できるだけ耳に近づけるように両肩を上げます。
④そのまま5秒キープできたら、肩の力を抜いて腕をストンと落としましょう。
⑤次は頭を下に向けた状態で同じ動きをします。
-POINT-
首の付け根と後ろの筋肉をほぐすように行います。
入浴中やシャワーを首のうしろにあてた状態で行うとより効果的です♪
≪全身のストレッチ≫
■同じ姿勢で凝り固まった全身の筋肉をほぐし、緊張状態をときます。
①仰向けに寝た状態で全身の力を抜き両手を頭の上に伸ばし、つま先は下に向かってゆっくり伸ばします。
②気持ちいいくらいに伸びたと思ったら力を抜きましょう。
③首の後ろで両手を組み、おへそ周辺を見るように首の後ろを伸ばします。
④そのまま10秒キープできたらゆっくりおろしましょう。同じ動きを3回ほど繰り返します。
⑤両手を横に伸ばし、上体は正面を向いたまま右ひざを左半身の方へねじります。
⑦この時に右の肩が浮いてしまわないことと、ひざが90°になるように気をつけましょう。
⑧10秒キープしたらもとに戻し、再度逆の足も行います。
-POINT-
無理はせず気持ちいいと感じるところでなるべくキープしましょう。
深く深呼吸を繰り返しながらゆっくりおこないます。
限られた時間で快適な睡眠を!
仕事・家事・育児・受験勉強など、忙しいと眠る時間を削ってしまいがちですが、そんなときこそ短時間で質のよい睡眠をとって一日の疲れをリセットさせたいですよね。今回ご紹介したオススメの飲み物は普段から手に入りやすく、簡単に作れるものなので男性でも無理なく始められます。
飽きてしまったら別の味を選んでみたり、自分なりのオリジナルドリンクを作ってみたり楽しく続けられるよう工夫してもいいですね♪飲んだ後は、短時間で軽くストレッチ!お風呂の合間や布団の上で寝ころびながら、今日一日の疲れきったからだをほぐしましょう。
寝る前の限られた時間にリラックスして飲み物とストレッチでホッと一息、快適な睡眠を目指してみませんか?